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某有名美大に合格した美大生が教えるデッサンを上達させるのに外せない16のチェックポイント

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こんにちは、某有名美大に通ってるRINです!(デッサンは高1の6月くらいから4年間ほどしてます!)

美大を受験するには必ず受けなきゃいけないのが実際に絵を描く実技試験。その中でも「デッサン」はほぼすべての美大が試験に課しています。

 

デッサンは、平面構成や立体構成などと比べて上達するのが割と難しいです、何年もしている人にはタッチの美しさとかは本当に敵いません…!

それでも「何とかして自分のデッサンを上達させたい!」と皆思います。

 

だけど、美大受験を控えている人の中には、"なんとなく"でデッサンをしている人が多いのも事実なんですよね。私も浪人する前に通っていた美大受験予備校では、"とりあえず描こう"、"前回よりはよくしよう"みたいな感じで、何に気をつけて描けばいいのかはっきりとはわかっていませんでした

 

でも、浪人生の時に新しく通い始めた美大予備校では、"ここまで描ければ基本的な合格ラインは満たしている"みたいな基準を教えてもらえて。

基準があることで、毎回描く時に自分自身の絵を基準を満たしているかチェックしていけばよくなります。採点する側に減点される部分を無くせばよい話なのです。

 

ちなみに美大がデッサンという試験科目を課しているのは、ある程度の実技力のある生徒が欲しいから。その"ある程度"を満たしていれば基本はOKなはずなんですよね。

ただ、その"ある程度の基準"というものをしっかり教えている美大予備校も少ないです。そしてこれを知っているか知っていないかで上達の進度は大きく変わります

今回は私が浪人時代に学んだ美大に合格するために必要なチェックポイントを16個紹介します!

 

 

1,比率

まずは当たり前ですけど、比率です。これはマジで重要、比率が狂っているとパッと見でまず落とされますね。

 

静物デッサンなら、一つ一つのモチーフの縦と横の比率、それぞれのモチーフとの関係性を見ることが大切です。

それぞれのモチーフとの関係性というのは、例えばみかんとやかんを描くとします。みかんだけ、やかんだけでの比率が狂ってないかも大切ですが、みかんとやかんを見て比べて、やかんに対してみかんの大きさはどれくらいかというのも重要です。やかんの大きさがみかんの2倍なら、2倍に見えるように描け、ということ。

 

要は、見える通りにそのまま描こう!っていうことなんですよね。見た通りそっくりに描けたらいいんです、描くものをしっかり観察しましょう。比率を図るときは自分の絵を疑って描いてください。

(まあこれが中々難しいんですけど)

 

また、比率は、少し絵を離してみると客観的に見れます。全体のバランスを見ることはとても重要です…!

 

2.構図

構図も比率と同じくらい大切なポイント。

静物デッサンでも構成デッサンでも、余白の空き具合を気にする必要があります。

 

 静物デッサンなら気をつけるのは次のこと。

  •  でかすぎないか・あるいは小さすぎないか
  • モチーフの中でどこを中心にすれば1番かっこいい構図になるか

始めの頃はデスケルっていう構図を見る道具を使うと良いです。慣れてきたら必要なくなります。

 

次に構成デッサン。

  • 大きすぎないか・小さすぎないか
  • 疎密の関係
  • 構図から考えたデッサンになっていないか

三つ目の構図から考えたデッサンっていうのは、例えば手の構成デッサンをするとします。

普通は、手とモチーフの絡まり方からここを見せたい!というところを見つけます。(そこをまずスケッチするとなお良い)そしてそれを上手く画面内に組み込む。

でも、構図・構成を気にするあまり、どこを見せたいかがわからない・自然な動きじゃない絵もあるんですよね。

手と石がモチーフで石を拾う動作をデッサンしているのに、「普通そんな手の動きしなくない?構図をよく見えすために無理な動きしてる」って思うような構成とか。

構成デッサンの際は構図にとらわれすぎないことも大切です。難しいですけど、、 

 

3.固有色

固有色というのは、モチーフの色のこと。

自分が描くモチーフを白黒写真で撮った時と同じくらいの明度で描かなければなりません。

特に、白いモチーフだと黒くしすぎてしまったり、実際はそんなに明度は低くないのに、黒く描きすぎてしまったり。

まあ、色々私自身も失敗したことはあるんですけど、本物と固有色がぴったりあってるか確かめる最良の方法は白黒写真を撮ること。

携帯なんかでパシャっと実物を取って確かめてみましょう!

 

4.立体感

 立体感とは、平面的でなく、奥行き・深さ・厚みなどがある感じ。

 立体感は、デッサンを描く上でも基本中の基本。立体感がないとモノらしさが出ません。

 

立体感を出すポイントはいくつかありますが、まずは気をつけて欲しいのは2つ。

  1. 影を付ける
  2. 形状に沿ってタッチを変える

 

まずは、影をつけること。

モチーフの形に沿って影をつけることで、立体感が出るかどうかは格段に変わります。

別の言い方をすると、影をおざなりにするな!ということ。

影によってほんとに空間の出方も変わるし、立体感も変わります。

 

そして、つぎの形状に沿ってタッチをつけるということ。

面の方向に沿ってタッチをつけて欲しいんですよね。

例えば、円筒形のコップがあれば、その丸みに沿ってタッチをつける。間違っても真横にタッチを入れたらそのものの形が上手く表せません。

 

この時、回り込みも大切にしてください。

これを重ねていって1つの面にすれば、立体感が出ます。

 

5.質感

「質感」の定義をネットで調べるとこんな感じ。

材料の性質の違いから受ける感じ。材料が持っている感じ。

 つまり、そのモチーフの素材の"らしさ"が表現されているかどうかってことです。

ガラスの抵抗感やつるつるした感じ、手の皮膚の感じ、レンガのごつごつした感じ、布のやわらかい感じ、、、

それがしっかり描かれているかどうか、ってことです。

 これをちゃんとかくには、とにかくよく観察して色々試すことです。

観察はその言葉の通り、しっかり見て、どんな素材なのかしっかり考えて記憶する。

そして色々試すというのは、本当に色々な描き方を試してみることです。わざと荒々しく描いてみたり、手をぐちゃぐちゃに動かした方が質感が出るのかな、、?とか色々考えながら試すことが大切です。

色々試してみて、「あ、これだ!」と質感の出し方が分かるようになると見なくても普通にその質感とか出せるようになります。

自然とこんな描き方をすればこの質感が出る、ということが分かるんですね。

 

6.光の方向

モノは、光があることで見ることができます。逆に言えば、光がないと見えません、真っ暗です。

描くモチーフを見た時に、まずはどっちの方向から光が当たってるか確かめましょう。

デッサン室の蛍光灯によっては、いくつかの方向から光が当たっていることもありますが、一方向に決めてしまいましょう。いくつも光が乱反射してると「???」というようなデッサンになってしまいます。決めた方向の光以外は自分でなくしてしまいます。

「この方向からの光が1番かっこいい!」と思えるような光を選んでそれを画面に書いていきましょう。

 

そして、デッサンに光があることでモノの自然な感じが出ます。そこの空間に自然とあるような感じです。

また、光の方向がばしっと決まっていると本当に「美しいな…!」と思えるようなデッサンになります。

 

7.台面

これは、主に静物デッサンに言えることですが、台面をしっかり気にして絵が描けると空間が出ます。

まず、当たり前ですけど、台面の線が美しいこと。ガタガタだったり、曲がってたりしたら一気にそれだけで下手に見えます。「この人、直線も引けないのか…?」と思われてしまいます。

 

次に、線が綺麗に引ける人が気をつけることは、空間に自然に溶け込む台面にすること。

具体的なやり方としては、手前は強く、奥に行くほどぼんやりと溶け込んでいくように描きます。もちろん、人それぞれやり方はあるので一概にこう、とは言えませんが…。

でも、気にするだけで全然絵のよさが変わるので、頭に入れておいてみてください!

 

8.空間

 まず、絵を見て空間があるか・ないかが分かるかどうか。

これは前提です。

"絵に空間が出ている"というのがどういう絵の状態なのかを理解できないと自分で空間を出すことはできません。

画塾や予備校に貼ってあったりする参考作品を見て、「あ、これ空間出ているな」「この絵は出ていないな」と分かるようになりましょう。

空間が出ているかわからない人は、絵の上手い人などに"空間が出ているデッサン"と"空間の出ていないデッサン"を教えてもらってその二つをじっくり見比べましょう。

あるいは、長谷川等伯の「松林図屏風」を見て欲しいと思います。あれ、自分がその絵の中にいるような感覚になるぐらい空間がスカッと出ているんです!!!まじでかっこいいですよ!(展覧会などで実物を見る機会があればぜひ見て欲しい!)

 

また、何かの本で読んだのですが、画用紙に絵を描くときは、"白い空間にモチーフを描いている意識で描け"という言葉がありました。

これは本当に空間を出そうと思ったらとても大切なことで、白い画用紙に描いていると思ったらいけないんですよね。

現役の頃、「画用紙の上に空間なんかある訳ないじゃん…!」と思っていた私ですが、今ではこの意味がよく分かります。

画用紙を画用紙と思わずに、白い空間だと思って絵を描いていきましょう。

最初は意味がわからないかもしれませんが、「白い空間にある、白い空間にある、白い空間にある、、、」と念じ続けながら描くと次第に実感できます。これはマジです…!

 

 ちなみに、空間については千住博さんの「 絵を描く悦び 」という本が凄く参考になるのでぜひ読んでみてください!

 

9.固有色のまとまり

三つ目のチェックポイントで固有色の話をしましたが、今度はまとまりの話。

パッと見でゴチャゴチャした印象になってないかってことです。

 これも言葉で言うのは難しいのですが、デッサンをパッと見た時に、ゴチャゴチャしている印象の絵ってあるじゃないですか。モチーフがゴチャゴチャしているんじゃなくて、色がちらちらするというか。

もう少し、個々のモチーフの色のまとまりを大切にして欲しい、ってことです。

 

例えば、白の発泡スチロールの立方体のモチーフがあったとします。基本的にデッサンを描く際に見えるのは三面だと思います。で、その三面は光の当たり方によって陰影が違うじゃないですか。

だから、人によっては結構色の差を出して描く人もいると思うんです。

このモチーフが単体ならまだいいのですが、この発泡スチロールの立方体の上にみかんが乗っているとどうでしょうか。

明らかに、みかんよりも発泡スチロールの方が全体の色は薄いはずです。で、それを考えずに、発泡スチロールの1番陰影の強い面をみかんよりも濃くしたりしてしまう。こうすると、発泡スチロールとみかんでの個々のまとまりが弱くなってしまいます。

みかんはみかん、発泡スチロールは発泡スチロールで、まとまりを意識して固有色を決めていきましょう。

 

10.時間配分のミス

「あと2時間あるから少し余裕もって描いてていいかな〜」とか思ってゆる〜く描いてたら最後の方で時間足りなくて「やばっ!」と焦った経験、ありませんか。

私は何回かあるんですけど(笑)、自分なりの解決策をたてました🙌

元々私はビビりなので、1回でのせれる鉛筆の濃さは弱いんですよね。良くいえば丁寧で繊細、悪くいえば弱さのある絵。

でも、黒くてしかもかなり画面の広範囲をしめるモチーフを描かなきゃいけないときとかは時間が足りなくなるんですよ。

だから、自分の中で時間割を作るんです。

 

私の場合はこんな感じ(5hのデッサンです)↓↓

  • 1h→あたり、構図の注意
  • 2h→固有色のまとまりをつくる
  • 3h→一次完成(とりあえず見せれるレベルにする)
  • 4h→質感・空間追求
  • 5h→+αを描く(他人と差をつける描写)・完成

 

上のは基本的な時間割で、黒いモチーフが出た時はこのようにしてます↓↓

  • 1h→あたり・構図注意
  • 2h→質感描きながら黒さを出す
  • 3h→一次完成
  • 4h→空間追求
  • 5h→+αの描写・完成

 

 時間が足りなくて困っている人は自分に合った時間割を作ってみると良いですよ!

 

11.アウトライン

 アウトラインは白っぽいモチーフの時に特に注意しないといけないんですが、アウトラインは強く描きすぎてはいけません。

どうしても、白いモチーフだとモチーフと余白との空間感が出にくくなってしまい、アウトラインを強めてしまうことがあります。

でも、アウトラインを強めてしまうと逆にイラストっぽくなってしまい変な感じの絵になります。

ぼやっとした感じは消しつつ、アウトラインは自然に空間に溶け込むような感じで描きましょう。

余白の空間との差はバチッと出す必要はありますので。

 

12.手前と奥

前後関係を意識しましょう。手前の方が強く、後ろにあるものの方が弱く描く、というのは当たり前ですが、ある程度描ける人は密度で差をつけます。

後ろのモチーフをしっかり描くけど、手前のモチーフはそれよりさらに描いて密度の差で手前に見せます。

前後感を意識して描かないと、空間がバラバラな絵になってしまいますので気をつけてください。

 

13.厚み感

ガラスの厚み、葉っぱの厚み、お皿の厚み、、、

色々なモチーフにもちょっとした厚みってあるじゃないですか。

特に、プロダクトデザインをする人なんかは食器や金属製品などの厚みにこだわってデザインする人も多いと思います。

その厚みのある感じを出せるようにしましょう。薄っぺらい感じじゃなくなります◎

 

 

14.それぞれのモチーフの前後感

 ここからは他の受験生の作品と差をつけるためのチェックポイント。ここから先をクリアしていれば全体のデッサンの中でも上位に入ることができます。

 

12個目のチエックポイントで、手前と奥については説明しましたが、個々のモチーフでも手前と奥を出しましょう。例えば、瓶一つとっても、一番手前に出てきているところはでてきているように描くんです。キリッとしたポイントとなる描写や密度で個々のモチーフの中での手前と奥を出します。

 

15.魅力ある描写

「魅力ある描写って何…?」と思うかもしれませんが、素直に自分が描くモチーフを見て「ここが美しい!」「ここをこだわって描きたい!」と思ったところをこれでもか!とぐらい美しくこだわって描く描写のことです。

例えば、静物デッサンでボールに水が入っているモチーフだったとします。

そしてそのボールの水に光が差し込んでキラキラと反射している・あるいは台面に映し出している光の陰が美しかったら、それを自分の紙面上で再現するのです。

「この水に差し込む光の綺麗さを見せたい!」と思ってそれに目を引くような描写をするんです。

この描写があることでかなり他の人のデッサンと差がつきます。

"受験のためのデッサン"と"絵としてのデッサン"の分かれ目はここな気がする。

 

 16.タッチの強弱 

タッチの強弱というのも、重要なポイント。

モチーフの持つ雰囲気ってあるじゃないですか。

例えば、布ならやわらかさとか、工具箱ならガチっとした感じとか。

それに合わせてタッチの強弱も変えるんです。

工具箱のガチっとした感じを出す場合は、強さのある感じにしたいから多少荒々しいタッチでも良いです、むしろよさが出る。

逆に繊細なモチーフとかは繊細に描く必要がありますよね。

 

最後に:問題の読み違いは気をつけよう!

最後に、問題をしっかり読みましょう。

問題を読み違えたことで不合格となってしまったら元も子もない!!!

私も画塾でのコンクールで、問題を読み違えてしまい、採点対象外=最下位になってしまったことがあります。まだ練習だったのでよかったのですが、これを本番にしてしまったら、、、と思うと恐いですよね、、。

 

問題文は、少なくとも3回は繰り返して読むこと。

 

これを守って試験に臨み、伸び伸びとデッサンをしてください。

 

まとめ

 言葉で言うのは中々難しいですが、デッサンを描く際に気をつけるチェックポイントをまとめました。本番でも私はこれを活用して、すべて画面内でできるようにしました☺

基準があることで、デッサンのやりやすさも全然違ってくると思うので、ぜひ試してみてください!

 

また、デッサンを見て欲しい!という相談も受け付けます。

TwitterのDMを解放しているので、絵のこと・美大のことなんでも相談受け付けてます!

RIN(凛)∞学生ミニマリスト (@byakuran_2205)

 

ちなみに、今回紹介した内容や自分がデッサンをする時の考え方などを明確にしてくれた本に「絵を描く悦び」というものがあります。

画塾の先生が「受験生は絶対読んだ方がいい!」と言って勧めてくれたのですが、これが本当に良い!!!!!

これから芸術と関わっていくための心構え、デッサンを楽しく描く秘訣、受験生が大切にすることなどが描かれています。

※これは描き方というよりも考え方について書かれている本です。

千住博の美術の授業 絵を描く悦び (光文社新書)

千住博の美術の授業 絵を描く悦び (光文社新書)

 

 

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